元々は「打者のすぐ近くで守る」専門の野手だった!?
「遊撃手」の名付け親は・・・!?
お疲れ様です、のぶろっくです!
今回はショート(遊撃手)について書いていきたいと思います!
1.ショート(遊撃手)って?
ショート(遊撃手)は、野球におけるポジションのひとつで、二塁と三塁の間を守ります。
非常に高い守備技術を要するポジションで、「守備の華」とも称されます。
プロ野球では、巨人の坂本勇人選手が言わずと知れた遊撃手ですね!
2.ひとつだけポジション名がヘン・・・
野球はアメリカから来たものなので、野球用語のほとんどに、対応する英語名が存在します。
その最たる例がポジション名です。投手(=pitcher)、捕手(=catcher)、二塁手(=second baseman)、中堅手(center fielder)のように。

大体は想像がつきやすい名前なのですが、ひとつだけ不思議な名前のポジションがあります。
「遊撃手(=short stop)」
です。日本語名も英語名もいまいちピンと来ません。
まずはshort stopの由来から紐解いていきましょう。
3.ショートが2人!?
話は野球が誕生した頃まで遡ります。
当時の野手の守備位置は現在の野球と少し異なっていたようです。
もちろん9人で守っていたのは現在と同じなのですが・・・
!?
遊撃手が2人いる!?
そうなんです!
野球が誕生した当初は、なんと遊撃手が「2人」いたのです!
その代わり今では外野手が3人のところを、2人にしていました。
しかも面白いのがその守備位置。
投手の真横にいます!
冒頭でもお伝えしましたが、実は野球か誕生した当初の遊撃手の役割は、「打者のすぐ近くで守り」、「(投手が取れないような)短いゴロを止める」ことだったのです。
そこから、「shortstop」という特殊なポジション名が付いたのです。
そして、今の守備位置に落ち着くまでの流れもまた面白い。
多分、投手の真横に2人もいると打球が抜けづらいとか、そもそも危ないとか色々あったんでしょう。
時代が進むにつれてこうなりました。
今の守備位置を知っている我々現代人からすると「そこかい!笑」といった感じです。
ちなみに日本に野球が浸透した頃は、この守備体型だったそうです。
さらに時代が進み、現在の形になりました。
なんか「どうやったら攻撃側と守備側との均衡が保たれつつ野球を最高に面白くすることができるか」という究極の問いを先人たちが何試合も積み重ねてたどり着いた結果なんだと思うと、やはり野球は奥が深いですし、ますます大好きになりますね!
4.「遊撃手」を生み出したのは、とある教育者
あと、気になるのは、「遊撃手」の名前の由来。
悲劇の俳人、正岡子規があらゆる野球用語を日本語に訳したのは有名な話ですよね。
foul flyを「邪飛」と訳したり、buntを「犠打」と訳したり、もう日本語の当て方が絶妙なんですよね!
さすがは文学者といった感じです。
でも、実は「遊撃手」という名前を考案したのはある別の人物だったと言われています。
正岡は元々、その英語名に倣って「短遮手(者)」という名前を考えていたそうなのです。
しかし、中馬庚(ちゅうまんかのえ)という、教育者でありながら野球にも堪能であった方が、「戦列で時期を見て待機し、動き回ってあちこちを固める『遊軍』のようだ」(wikipediaより)と説き、「遊撃手」という名前になったそうです(実はBaseballを野球と訳したのもこの方という説が有力)。
いかにも戦火を数多く潜り抜けてきた明治の人といった感じがします。
これまた絶妙なネーミングですよね!
実際、遊撃手は守備に参加する機会が他のポジションに比べて圧倒的に多いですし、豊富な運動量も求められるので、このネーミングも納得がいきます!
5.最後に
遊撃手(=short stop)の歴史と由来、理解していただけたでしょうか。
そして、これに加えて、野球の奥深さにも共感していただけたらとても嬉しいです!
また、このブログの内容を4分程でまとめた動画をYouTubeにアップ致しましたので、よかったらそちらも御覧ください!